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◎これぞ手彫りの印章作り
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1 校字<こうじ> 文字を篆書辞典で必ず検索します。時代の異なる篆書体を同時に一印の中に混入してはいけないというルールがあるからです。 |
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2 印稿<いんこう> まず印稿という出来上がりイメージを紙に筆で書き込みます。印稿で書くイメージはとても重要で設計図の役割をします。 |
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3 印面作り 印面をトクサという板で研磨します。捺印が綺麗にとれるよう丁寧に印面を擦り、平に調整します。偏りをなくすため四方位に向きを変える配慮も怠りません。 |
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4 朱墨塗り 平に調整された印面に、後で書き込む文字がハッキリ見えるように、あらかじめ朱墨を均一に塗ります。(黒水牛・オランダ水牛は墨塗り) |
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5 字割り 字割器に印材を指で固定させて、縦横左右に線引きします。印面に方眼を作る作業です。字割が狂っていると後の配字が崩れたり文字が曲がる事があります。 |
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6 字入れ(配字) 印稿に基づいて決定した文字デザインを朱墨の塗った印面に逆さ文字(逆字)で、太めに書き込み<字入れ>ます。 |
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7 荒彫り 印刀に持ち替えて先程書いた文字を残すように大まかに彫る、これが<荒彫り>です。印刀<いんとう>とは、細い「ノミ」のような印章用の彫刻等のようなものです。 |
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8 印面直し 荒彫りした印面をもう一度、擦り直しツヤを出します。きめ細かく、平に擦っておくと綺麗な捺印ができます。 |
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9 墨打ち 再度平らに調整された印面に、墨打ち具を使って軽くたたきつけて墨打ちします。 |
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10 歪み調整 仕上げ前に円枠を外側から面取りし、その後内側から丁寧に仕上げて細く均一に整えていきます。綺麗に捺せる枠にするのと欠けにくくするためです。これはとても大切な作業です。 |
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11 仕上げ 印章彫刻で最も大切な、文字通り仕上げの工程です。さらに、仕上げ刀で文字を整えていきます。荒彫りの段階では、単なる”線の集合体”に過ぎなかったそれぞれの文字に命を吹き込む作業といわれるように、余分な肉が削ぎ落とされ、研ぎ澄まされた文字たちが、イキイキと伸びやかな美しさを表現し始めます。右側でほぼ完成です。荒彫りとの違いをご覧下さい。これが手彫り職人ならではの<仕上げ>技です。 |
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12 完成 実際に捺してみて「補刀(手直し)」して完成です。 |